今回のご依頼は、iPhone6sの水没復旧です。

 

最終的には復旧できず、データ復旧に賭けることになったのですが、一度は復旧できたのです。

 

8/18（日）。

防水的なケースに入れて海で使っていたそうですが、気付いたらケースの中が水浸し・・・。ということでご来店です。

 

海水は厳しいな、と思いつつ開けてみますと、内部が白っぽいですね。塩です。以前に交換したバッテリーは膨張気味で、本体の復旧もキツイかと思いましたが、出来る限りのことはしましょう。

 

本体を分解して、基盤を取り出し、クリーニング＆乾燥させます。一部のネジが錆びたりしていて、厳しい外見なのですが、コネクタ部分はキレイなままなのが救いです。

 

画面の部品やバッテリーも取り外して、キレイに拭こうと思いますが、白いのは取り切れません。とりあえず乾燥させましょう。

 

～2時間経過～

 

さて、充分、乾燥させましたね。まずは部品チェックです。

 

画面：水没特有の、見た目が悪くなっていますが、映ってタッチOK。

バッテリー：リンゴ→真っ暗をひたすら繰り返します・・・。

 

バッテリーは死亡しましたが、画面はなんとか生きています。

あとは基盤だけだ・・・！

 

基盤を戻して、画面と、交換用バッテリーをセット。電源オン・・・！

 

光りました！起動しました！

 

画面の見た目が悪い、ホームボタンを押すとSiriが起動（長押し扱い）、通話が聞こえない（イヤスピーカー不良）、と満身創痍ですが。

 

なかでも、充電ケーブルを挿しても認識しないのが致命的です。充電コネクタ部品、ドックコネクタの交換用パーツを仮付しても無反応。本体的不具合ですね・・・。

 

とりあえず、バッテリーを交換して動くようになったものの、充電できずiTunesにも接続できません。

 

iCloudからバックアップを取り、機種変更してください！

「はい！」とバッテリー消耗しないように電源を切るお客様。

めでたしめでたし・・・。この時は。

 

その日の夜。電源を入れようとしても、もう立ち上がらなかったそうです・・・。

 

8/19（月）、は店舗休業のため、8/20（火）。再びご来店。

お渡し前には、バッテリーの減りが早いとは思いましたが、電源切っていればバッテリーが無くなる事はないでしょう。まずは確認してみましょう。

 

交換用バッテリー仮付→反応なし

交換用画面も仮付→反応なし

交換用ドックコネクタも仮付→反応なし

交換用電源ボタンケーブル仮付→反応なし

その状態でiTunesに接続→反応なし

 

・・・終了でーす。当店でできることは、もうありません・・・。

 

水没してしまったiPhoneは、一度水に濡れた精密機械です。起動して復旧したとしても、いつまた故障するか分かりません。極端な話として、

「8階の店舗でお渡ししてエレベーターに乗って、1階まで降りてチーンとエレベーターの扉が開いたら、iPhoneもチーンとお亡くなりになっている可能性もあります」

と説明してきましたが、それに近い事が起こってしまったのですね・・・。

 

内部のデータだけでも取り出せるか試したいということで、今回の端末はデータ復旧に回してみます。この塩塩なiPhoneのデータも取り出せるのかは未知数ですが、試してみましょう！

 

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